日高淑徳 先生

声楽家/クリスタルボウル奏者

私たちの存在は、継がれてきた命の結晶体――。 その身体の奥には、三つの“クリスタル・ポイント”があり、 そこには回復と再生の力が秘められています。

一水空の静かな動きのなかで、 四方を運び、空間を織り、 クリスタルボウルの水晶の響きに包まれながら、 その内なるポイントが優しく開かれていくのを感じました。

緩むこと、それは最強のちから。 無理に整えようとせず、ただ自然に身を委ねる。 老子の言葉にあるように、 「道」は何も為さぬようで、すべてを為している―― まさにそれが、一水空の本質にも通じると感じます。

一水空は、「動き」を通して「無為」を体現し、 そこに音(おん)のバイブレーションが重なるとき、 私たちは、自分自身の“はじまり”のような場所に帰っていくのかもしれません。

動きの起源は、意思ではなく、もっと深いところ―― 地球の呼吸、宇宙のリズム、生命の本能。 その大きな“呼吸”と共にあるとき、 私たちの身体は自然に目覚め、動きは湧き上がるように始まります。

私はただ、クリスタルボウルの響きとともにその場を包みました。 林陽先生の横に立ち、「合わせる」ことすら意識せず、 ただ在ること。響き合うこと。

参加された方々が、それぞれの心の奥にある景色を見出し、 整えようとするのではなく、揃えようとするのでもなく―― ただ、故郷に帰るように。 “私たちは、本来こうだったのだ”という静かな気づきに、 そっと触れるような時間となりました。

この美しい共鳴と循環が、これからも一水空を通して 多くの方々の内なる旅へとつながっていくことを、 心から願っています。

愛と感謝を込めて。